ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カルコンディレス」の意味・わかりやすい解説
カルコンディレス
Chalko(ko)ndylēs, Laonikos
[没]1490?
ビザンチン帝国の歴史家,外交家。カルココンディレスとも呼ばれる。アテネの上流階級の出身。ミストラの哲人ゲミストス・プレトンの弟子。外交使節として活躍し,オスマン帝国のスルタン,ムラト2世のもとに 2度ビザンチン使節として赴任。歴史家としてはツキジデスを模範とし,1298~1463年までを扱った『歴史』Apodeixeis historiōn(10巻)を著述。これはトルコ帝国よりみたビザンチン史という従来のビザンチンの歴史家にはみられない特色をもち,著者の鋭い批評眼と客観的記述により信頼性の高い史料価値をもっている。
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