がんしゅ病(読み)がんしゅびょう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「がんしゅ病」の意味・わかりやすい解説

がんしゅ病
がんしゅびょう / 癌腫病

果樹や樹木などの病気で、幹や枝に発生する。病斑(びょうはん)部は膨らみ、表面はかさぶた状になり樹脂を分泌する。病状が進むとこぶ状になることがある。病原菌は子嚢(しのう)菌に属するネクトリアNectria属(スグリポプラなど)、トリコスキフェラTrichoscyphella属(モミトドマツ、カラマツ類)、バルサValsa属(モモ)などのほか、細菌のプソイドモナスPseudomonas属(ビワ)などである。ネクトリア・シンナバリナNectria cinnabarinaによるブナナラニレケヤキ、リンゴ、クリなどのがんしゅ病は、とくに紅粒(こうりゅう)がんしゅ病とよんでいる。ビワ、モモ、モミ、カラマツ類などで被害が大きい。なお、根に発生するものは根頭(こんとう)がんしゅ病と称し区別している。

[梶原敏宏]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

2022年度から実施されている高校の現行学習指導要領で必修となった科目。実社会や実生活で必要となる国語力の育成を狙いとし、「話す・聞く」「書く」「読む」の3領域で思考力や表現力を育てる。教科書作りの...

現代の国語の用語解説を読む