日本大百科全書(ニッポニカ) 「キクビカミキリモドキ」の意味・わかりやすい解説
キクビカミキリモドキ
きくびかみきりもどき / 黄頸擬天牛
[学] Xanthochroa atriceps
昆虫綱甲虫目カミキリモドキ科に属する昆虫。日本各地の山地帯のほか南千島、樺太(からふと)(サハリン)に分布するが、とくに北海道に多い。体長8~12ミリメートル。細長い体をもち、頭、体下面、脚(あし)の大部分が黒いが、前胸と腹部末端は橙黄(とうこう)色、上ばねは青い金属光沢をもち両側が平行し長い。幼虫は朽ち木中で育ち、成虫は夏に現れ、夜間灯火によく飛んでくる。人体に止まったものをこすったり、つぶしたりすると体液が出て皮膚にみみずばれ(水疱(すいほう))ができる。同属種は日本に20近くいる。
[中根猛彦]