水疱(読み)スイホウ

デジタル大辞泉 「水疱」の意味・読み・例文・類語

すい‐ほう〔‐ハウ〕【水×疱】

漿液しょうえきがたまって皮膚表皮下にできる発疹ほっしん粟粒あわつぶ大から鶏卵大で、米粒大以下を小水疱ともいう。水疱疹水ぶくれ

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精選版 日本国語大辞典 「水疱」の意味・読み・例文・類語

すい‐ほう‥ハウ【水疱】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「すいぼう」とも ) =すいほうしん(水疱疹)〔改正増補和英語林集成(1886)〕
    1. [初出の実例]「与吉の横頬は皮膚が僅に水疱(スヰハウ)を生じて膨れて居た」(出典:土(1910)〈長塚節〉二六)

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百科事典マイペディア 「水疱」の意味・わかりやすい解説

水疱【すいほう】

疱疹のこと。発疹一種で俗にみずぶくれとも。皮膚の表層,すなわち表皮の内部(表皮内水疱),表皮と真皮の間(表皮下水疱)などに空間ができ,そこにリンパ液血漿(けっしょう)などの液体がたまったもの。皮膚表面に半球状に隆起し,内容が透けて見える。湿疹水痘などでは小水疱,やけどなどでは大きな水疱が見られる。
→関連項目頑癬ぜにたむし鼠径リンパ肉芽腫帯状疱疹中毒疹手足口病とびひ日焼けヘルペス水虫

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「水疱」の意味・わかりやすい解説

水疱
すいほう

俗にいう「水ぶくれ」で、表皮内もしくは表皮下に組織液がたまって水様に透けてみえるものをいう。米粒大以下のものを小水疱という。熱傷(やけど)による水疱はよく知られているが、ほかにもウイルス性疾患によるものや天疱瘡(てんぽうそう)、疱疹(ほうしん)などがある。これらの水疱を主徴とする疾患を水疱症という。近年顕微鏡による水疱の観察が著しく進歩し、水疱症の発病経過や仕組みが解明され、診断も詳しく行われるようになってきた。

[川村太郎]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「水疱」の意味・わかりやすい解説

水疱
すいほう
bulla

皮膚や粘膜にできる水性物を内容とする発疹で,米粒大までを小水疱,それ以上を水疱という。水性物は血漿由来の成分で,ときに汗であり,またしばしば白血球表皮細胞,ときに赤血球が混じる。肉眼的には緊張性水疱,弛緩性水疱,中心臍窩性水疱に,またできる部位によっては角層下水疱,表皮内水疱,表皮下水疱,真皮内水疱に大別される。内容が膿性であれば膿疱,血性であれば血疱という。

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改訂新版 世界大百科事典 「水疱」の意味・わかりやすい解説

水疱 (すいほう)

発疹(はっしん)

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世界大百科事典(旧版)内の水疱の言及

【発疹】より

…(3)結節nodule 丘疹より大型の,皮膚の盛り上がった病変で,とくに大型のものを腫瘤tumorともいう。(4)水疱,小水疱vesicle∥bulla 〈水ぶくれ〉で,内容物は透明で黄色調である。解剖学的に水のたまる部位により,表皮角質層下,表皮内,表皮下に分けられる。…

※「水疱」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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