キ・ぬる・いこう・つきる

普及版 字通 の解説


14画

[字音]
[字訓] ぬる・いこう・つきる

[説文解字]

[字形] 形声
声符は(既)(き)。〔説文〕十三下に「(あふ)ぎて(ぬ)るなり」という。〔書、梓材〕にみえる「茨(きじ)」は、貝を焚いた蜃灰(しんかい)(石灰に似たもの)で壁を塗り、茅茨を以て屋根をく意。〔詩、大雅、仮楽〕に「民の(いこ)ふ攸(ところ)」とあって、休息の意に用いるのは、(き)の声義を仮るものであろう。また〔詩、召南、有梅〕「頃筐(つ)きたり」は、の字義に通用するものとみられる。

[訓義]
1. ぬる、上ぬりしてかざる。
2. と通じ、いこう。
3. と通じ、とる、つきる。

[古辞書の訓]
名義抄 イコフ・ヌル 〔字鏡集〕 ハク・イコフ・ヌル

[語系]
kiatとxitは声近く、は〔説文〕二上に「東夷、息することを謂ひてと爲す」とあり、休息の意。は食後の意のの声義を承ける。またktは声近く、は斗かきでならすことで、塗る動作に近く、十二上は「滌(あら)ふなり」と訓し、やはりとその動作が似ている。

[熟語]

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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