キョウノヒモ(その他表記)Grateloupia okamurai

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「キョウノヒモ」の意味・わかりやすい解説

キョウノヒモ
Grateloupia okamurai

紅藻類カクレイト目ムカデノリ科の海藻潮間帯の波の静かなところの岩に着生する。葉状体は幅 1.5~2.5cmで,長さはときに 60cmに達することがある。軟骨のような硬さで,美しい紅色である。その縁と葉面にほぼ同じ長さの突起がたくさんついている。分布は本州中部沿岸,内海,九州西・北部八丈島に及ぶ。

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世界大百科事典(旧版)内のキョウノヒモの言及

【海藻】より

…海産植物のうちプランクトン以外の定着性のもので,日本では古くから食用にされ,親しまれてきた種類も少なくない。海藻はseaweedまたはmarine algaに当たり,海に生育する葉・茎・根の区別が明りょうでない隠花植物の総称である。分類上は緑藻,褐藻および紅藻が主体である。これに対し,海草はsea grassで,スガモ,アマモに代表される海産顕花植物である。海藻は世界で約8000種が知られ,日本の近海からも約1200種が見いだされている。…

【ムカデノリ(百足海苔)】より

…世界各地に分布する。近縁の種類にヒラムカデG.livida (Harvey) Yamada,キョウノヒモG.okamurai Yamada,カタノリG.divaricata Okamuraなどがある。前2種は南西諸島と北海道の寒海域を除く日本各地の潮間帯に生育するが,カタノリは日本海特産ともいうべき種で,分布域は日本海沿岸一帯および対馬海流が影響を及ぼす,津軽海峡から本州太平洋沿岸北部に限られる。…

※「キョウノヒモ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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