キージ

百科事典マイペディア 「キージ」の意味・わかりやすい解説

キージ[島]【キージ】

ロシア北西部,オネガ湖にある小さな島。中世には白海とノブゴロドを結ぶ海上路の中継地として栄えた。釘を1本も使わずに建てられた木造のプレオブランジェスカヤ教会で知られる。1714年建造のロシア正教の教会で,高さ37m,大小22ものドームが重なり合い,〈円屋根の幻想〉とも呼ばれる。ほかに1784年に建てられたボクロフスカヤ教会,鐘楼,風車小屋,農家納屋浴場などの木造建築が残る。これらの木造建築群は1990年,世界文化遺産に登録。
→関連項目キージ島の木造教会

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世界大百科事典(旧版)内のキージの言及

【ロシア・ソビエト美術】より

…赤い壁面に白で装飾したもの,彩色陶板を用いたものなど,華やいだものが流行した。この時期は,石造建築から影響を受けた木造建築が著しい発展期を迎え,コロメンスコエKolomenskoeの宮殿やキージKizhi島の教会堂にみるように,幻想的な秀作を残した。
[新首都の誕生と近代化]
 18世紀前期は,新首都ペテルブルグ造営のために招かれたフランス,ドイツ,オランダなどの建築家がルネサンス,バロック様式を伝え,ロシア・バロック様式に発展させた時期であった。…

※「キージ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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