日本大百科全書(ニッポニカ) 「ギャンズェ」の意味・わかりやすい解説
ギャンズェ
ぎゃんずぇ / 江孜
中国、チベット自治区南部にある県。ヤルンズアンボ江(ブラヌプトラ川上流)支流のニャンチュ河中流沿岸に位置する。シガツェ市に属する。人口6万6405(2010)。白居(はくきょ)寺の門前に発達したチベット第三の都市である。1904年にはイギリス・チベット条約(ラサ条約)により、ツォモ、ガルヤルサ(ガルトク)とともに市場が開かれた。ニャンチュ河にはギャンズェ水力発電所があり、皮革工業や(プールー)ラシャ製造など手工業が盛んで、チベットじゅうたんは特産である。主要産業は農業で、河谷地域では青稞(チンコー)(ハダカエンバク)、小麦、ナタネ(アブラナ)などが栽培されている。
[駒井正一・編集部 2017年9月19日]
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