日本大百科全書(ニッポニカ) 「シガツェ」の意味・わかりやすい解説
シガツェ
しがつぇ / 日喀則
中国、チベット自治区南部の地級市。シガズェともいう。ヤルンズアンボ江(ブラマプトラ川上流)とその支流ニャンチュ河の合流地点付近にある。1市轄区、ギャンズェ、ツォモなど17県を管轄する(2016年時点)。チベット第二の都市で、人口70万5100(2010)。(プールー)ラシャやカーペット製造などの手工業のほか、水力発電所をはじめ機械、皮革、食品加工業などが発達。ニャンチュ河谷では青稞(チンコー)(ハダカエンバク)、小麦の栽培が盛んである。交通では、拉日鉄道(ラサ―シガツェ)によって自治区の首府ラサとつながるほか、市中心部の東約40キロメートルにあるシガツェ和平空港からは成都(せいと)への空路が開設されている。15世紀建立のタシルンポ寺を中心に発展、明(みん)末以来パンチェン(大学僧)の居住地となった。
[駒井正一・編集部 2017年9月19日]