改訂新版 世界大百科事典 「ギヨーム9世」の意味・わかりやすい解説 ギヨーム[9世]Guillaume Ⅸ生没年:1071-1126 フランス中世の諸侯の一人で,詩人として名を残した。通称ギヨーム・ダキテーヌGuillaume d'Aquitaine。アキテーヌ公として,またポアティエ伯として,国王をしのぐ広大な所領の持主であった。しかし武人,政治家としての手腕は必ずしも芳しくなく,素行不良のかどで教皇から何度も破門処分にあうが,天才的詩人であった。現存11編の詩のうち,約半数は奔放ときに好色だが,残る半数は,すぐれた貴婦人に対する愛を歌い,トルバドゥールの始祖とされている。アリエノール・ダキテーヌは孫娘。執筆者:新倉 俊一 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by