諸侯(読み)ショコウ

デジタル大辞泉 「諸侯」の意味・読み・例文・類語

しょ‐こう【諸侯】

近世諸大名をいう。→大名
古代中国で、天子から封土を受け、その封土内の人民を支配していた人。
封建時代ヨーロッパで、一定の支配地と臣下をもった領主階級。
[類語]領主藩主藩侯城主殿様殿大名小名

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精選版 日本国語大辞典 「諸侯」の意味・読み・例文・類語

しょ‐こう【諸侯】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 古代中国で、天子から封土を受け、その封土内の人民を支配していた人。
    1. [初出の実例]「述曰、宋栄忘有、禦寇得仙、大智也。五等殊方、諸侯就事、小智也」(出典:菅家文草(900頃)四・小知章)
    2. 「漢王此諫に付て、即諸侯に約し、三百余万騎の勢にて、項王を追懸給ふ」(出典:太平記(14C後)二八)
    3. [その他の文献]〔易経‐上経比〕
  3. 中世末期から近世にかけて、諸大名をいう。
    1. [初出の実例]「諸侯之者共織田かたより依調略、企逆意」(出典:柳沢文書‐(元亀四年)(1573)七月二四日・足利義昭御内書)

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「諸侯」の解説

諸侯(しょこう)

①〔ヨーロッパ〕prince[英,フランス],Landesherr/Fürst[ドイツ]近代国家成立以前のヨーロッパにおいて,皇帝国王に次ぐ有力者として,諸侯領や領邦と呼ばれる広大な支配領域を統治した者。一般に,諸侯の支配権力の程度は,皇帝権や王権反比例の関係にあった。大空位時代以後のドイツや百年戦争後期のフランスのように弱体な中央権力のもとでは,諸侯の支配権は独立性を高めて国王的な君主権力に限りなく近づくが,イングランドや15世紀半ば以降のフランスのように,王権による中央集権的な国家形成が進んだ場合には,諸侯の支配権は限定され,政治的にも財政的にも国王に従属する家臣にすぎなくなった。諸侯の多くは,大公,公,辺境伯などの,ゲルマン時代の部族支配領やカロリング朝時代の官職などに由来する称号を持つが,1327年に公となる以前のブルボン家のように,称号はないが,諸侯とみなしうる有力支配者もあった。ドイツなどでは,大司教司教や大修道院長などの有力聖職者の多くが世俗的な支配権力を行使する聖界諸侯となった。

②〔中国〕周王に封ぜられた諸々の侯(君)をいう。侯は「侯(うかがう)」とか「弓の的」のことをさす。公,侯,伯,子,男の五つの爵位の序列があったといわれる。例えば宋の襄公(じょうこう)など春秋五覇は諸侯である。戦国時代後期になると,周王の権威が失われて,諸侯も王号を称するようになった。しかし諸侯が王号を称しても,周王が存在するかぎり諸侯であった。漢代の郡国制のもとでは,皇帝のもとに国という領地を封ぜられた諸侯王がいた。レベルの領地を持つ列侯と区別した。

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普及版 字通 「諸侯」の読み・字形・画数・意味

【諸侯】しよこう

封建された諸国の王。大名。〔史記、漢興りてより以来の諸侯王年表〕定まりて百年、親屬疎にして、侯或いは驕奢なり。

字通「諸」の項目を見る

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旺文社世界史事典 三訂版 「諸侯」の解説

諸侯
しょこう

①周代,王から封土を分与された一族や功臣
②中世封建社会で,王と主従関係を結んだ領主階層
世襲の支配者として土地と農民を支配し,王に対しては貢納と軍役の義務を負った。公・侯・伯・子・男の5つの爵位に分けられた。
封土を媒介として王に対して奉仕・軍役を行うが,血縁関係を基礎とする中国に対し,契約としての側面が強い。諸侯は,一般に中小の貴族を家臣にもつ大貴族をさすが,貴族全体を意味することもある。

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