ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説 ギリシア民族解放戦線・人民解放軍ギリシアみんぞくかいほうせんせん・じんみんかいほうぐんEAM-ELAS 第2次世界大戦中にドイツ占領下のギリシアで活動した,共産主義勢力によるレジスタンス組織およびその軍事部門(→レジスタンス)。EAM-ELASは Ethnikón Apeleftherotikón Métopon-Ethnikós Laïkós Apeleftherotikós Strátosの略語。民族解放戦線 EAMは 1941年9月に,人民解放軍 ELASは 1942年12月に設立された。ドイツ,イタリアに抵抗する一方で,ギリシア民主民族連盟をはじめとする国内のほかのゲリラ組織と戦い,ギリシア最大のゲリラ勢力となった。また実効的な行政組織を設置し,解放した地域の支配を行なった。ドイツ軍がギリシアから撤退した 1944年10月には,EAMは国土の約 3分の2を掌握。1944年9月にカゼルタ協定を締結し,戦後の新体制樹立に向けて全レジスタンス勢力と亡命政府の統合を約束した。しかし新政府に武装解除を命じられた ELASがこれを拒んだため,1944年12月にアテネで ELASとイギリスの間に戦闘が勃発。1945年2月12日,ELASの降伏条件を定めたバルキザ協定が締結された。しかし 1946年に共産主義勢力が大規模な戦闘を開始し,1949年まで内戦が続いた(→ギリシア内乱)。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by