普及版 字通 「ギン・かむ・あらそう」の読み・字形・画数・意味

8画
[字訓] かむ・あらそう
[説文解字]

[甲骨文]

[字形] 会意
二犬に従う。〔説文〕十上に「兩犬相ひ齧(か)むなり」とするが、両犬に従う字には獄訟に関するものが多い。犬の齧みあうことを
(ぎん)といい、その鳴く声を
という。
(ぎん)と声近く、
とは
訟の意。[訓義]
1. かむ、犬がかみあう。
2. あらそう、うったえあらそう。
[部首]
〔説文〕に
(し)・獄の二字を属する。
は司空、獄訟を司るもの。獄は囚獄。犬は獄訟に当たって、犠牲として提供されたものであろう。それは羊神判において、羊が提供されるのと同じ意味であろう。[語系]
・
・
ngi
nは同声。〔玉
〕に「
(ぎん)は犬(けん)の聲なり」とし、また「
(ぎん)は
に同じ」とする。言は獄訟に当たって自己詛盟する意であるから、羊神判を意味する善の初文が、もと
(きよう)に従う形であるのと同じである。
(ぎ)は牛肌切ngieiと
員切ngi
nと両音あり、
ngieiを〔説文〕十上に「犬の怒る皃なり」とし、「讀むこと
銀の
(ごと)くす」という。狠ngo
nは〔説文〕に「吠え鬪ふ聲なり」とあり、
をその意に用いるのは、声の仮借であろう。出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

