くじらひげ(その他表記)baleen; whalebone

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「くじらひげ」の意味・わかりやすい解説

くじらひげ
baleen; whalebone

鯨鬚 (げいしゅ) ともいう。ナガスクジラザトウクジラなどヒゲクジラ類上顎口蓋 (こうがい) にある板状の索餌器官。ケラチンで形成されており,大きさや色は種によって異なるが,長いものは 5mをこえる。ひげ板の先が細かく割れ繊毛状になる。上顎の左右2列に分れ,片側 150~480枚ずつ並ぶ。大量に取込んだ海水を吐き出すとき,餌生物をこしとるろ過器機能をもつ。

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世界大百科事典(旧版)内のくじらひげの言及

【クジラ(鯨)】より

…また,ハダカイワシなどの生物発光や魚類の鳴声(ラプラタカワイルカ)を手がかりにしたり,深海性のイカがクジラの白い口唇や歯に誘われて寄ってくるのを捕食することもあるといわれる。 ヒゲクジラ類に特有の索餌器官はクジラひげと〈畝(うね)〉である。前者は口蓋から二列に垂れる三角形の角質板で,管状の髄質と外側の外被層よりなる。…

※「くじらひげ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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