ろ過器(読み)ろかき(英語表記)filter

翻訳|filter

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ろ過器」の意味・わかりやすい解説

ろ過器
ろかき
filter

フィルタともいう。適当なろ材を使って,液体中の固体分を分離する機器および装置。ろ材には,紙,布,金網,ガラスウールなどが用いられ,ろ過促進機構として,重力加圧真空,遠心力などの方式がある。圧力ろ過器は原料を加圧してろ過するもの,真空ろ過器は減圧によってろ過するもので,ともに液体用に用いられ,回分式と連続式がある。清澄ろ過器は,微粒子を含み,粒子濃度が小さい懸濁液から清澄液を得るとき使用する。遠心ろ過器は,遠心分離機の一種で,周囲がろ材となっている円筒内に原料液を入れ,円筒を回転させ,遠心力によってろ液を振出すもので,垂直軸型と水平軸型がある。また空気ろ過器は,室内換気用の空気,内燃機関の吸気などを清浄にさせる装置で,ろ材層を通過させる乾式と,毛状の銅,鉄,ガラスに油を吸わせて,これにごみを付着させる湿式がある。このほか,水道水などをろ過するために使用するろ過池 (ろ材は砂層) も一種のろ過器といえよう。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android