クタドグ・ビリグ(その他表記)Kutadgu Bilig

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クタドグ・ビリグ」の意味・わかりやすい解説

クタドグ・ビリグ
Kutadgu Bilig

トルコ語の教訓詩カラハン朝の廷臣,思想家ユースフ・ハス・ハージブ著。『幸福を与える知識』と訳される。イスラム暦 462 (1069/70) 年成立国王臣下義務,心得などについて述べたもので,当時のトルコ知識人の世界観,人生観を如実に示している。ウイグル文化をはじめ,中国,インド,ペルシア文化の影響がみられる。現在ウイグル文字 (ウィーン本) ,アラビア文字 (カイロ・フェルガーナ本) で書かれた3種の写本が残っている。カーシュガリーの『チュルク語辞典』とともにイスラム化したトルコ族初期の文献として貴重である。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む