クラスター錯体(読み)クラスターサクタイ

化学辞典 第2版 「クラスター錯体」の解説

クラスター錯体
クラスターサクタイ
cluster complex

原子や分子が数個から十数個集まり,それらが結合をつくって一つの化合物のようにふるまうものをクラスターという.このうち,金属-金属結合をもつ錯体をクラスター錯体という.代表的なものに次のようなクラスター錯体がある.
(1)金属ハロゲン化物クラスター:[Mo6Cl8]4+,[Ta6Cl12]2+ は金属原子が正八面体をつくり,Cl- は前者ではMoのつくる正三角形,後者ではTaのつくる正八面体の稜線上に配置する.
(2)カルボニルクラスター:[Ir4(CO)12]は金属原子Irが正四面体をつくり,それぞれのIrに3個のCOが配位している.また,[Os5(CO)16]ではOsが三角両すい型をとる.
(3)鉄-硫黄クラスター:フェレドキシン[Fe4S4]などにみられるFe-S結合により立方体のクラスターをつくる.窒素固定のPクラスターも同じような構造をしている.このタイプのものは生体内での酸化還元過程をつかさどっている.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

ノーベルがスウェーデンアカデミーに寄付した遺産を基金とする世界的な賞。1901年以降行われ、毎年、物理学・化学・生理学および医学・文学・平和・経済学の6部門において、顕著な功績のあった人に授与される。...

ノーベル賞の用語解説を読む