クラフトフーズ会社(英語表記)Kraft Foods Inc.

改訂新版 世界大百科事典 「クラフトフーズ会社」の意味・わかりやすい解説

クラフト・フーズ [会社]
Kraft Foods Inc.

アメリカ最大手の総合食品会社。インスタント食品でも大手。本社イリノイ州。1895年,コーヒーの代用品の製造販売を行う,ポスタム・シリアルPostum Cereal Co.の社名で設立された。その後,各種のインスタント食品を開発して成長を遂げた。1929年には冷凍食品の企業化に成功,同年社名をゼネラル・フーズ社に変更した。略称GF。第2次大戦後インスタントコーヒーの生産に乗り出し(マクスウェルコーヒーは有名),50年にはコーヒー豆だけからインスタントコーヒーを作る技術の開発に成功,これによって売上げを大きく伸ばした。その後,50年代後半から60年代にかけてのコーヒー豆の価格低下により収益を拡大。また多くの会社を吸収合併するとともに,マーケティングの強化により総合食品メーカーとしての地位を確保した。70年代に入り化粧品,ホテルにも進出し,81年には食肉加工の大手メーカーのオスカー・マイヤー社Oscar Mayer & Co.を買収している。85年フィリップ・モリス社の傘下に入り,89年同グループのクラフト社と合併し,クラフト・ゼネラル・フーズと改称。95年より現社名となる。2000年にはナビスコ・ホールディングスを買収した。日本では味の素と合弁で味の素ゼネラルフーヅを設立している。現在の売上構成は,スナック類29%,飲料20%,チーズ18%,グロッサリー17%,インスタント食品16%となっている。売上高322億ドル(2004年12月期)。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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