セールスマン(読み)せーるすまん(英語表記)salesman

翻訳|salesman

日本大百科全書(ニッポニカ) 「セールスマン」の意味・わかりやすい解説

セールスマン
せーるすまん
salesman

販売員すなわち物品もしくは用役(保険など)を顧客に直接販売する活動(外交販売・訪問販売)に従事する人。顧客には、購買を決意済みの人と未確定の人とがいるが、セールスマンの活動は後者重点が置かれる。そのため、活動の内容は、見込み客の選定接触による説得好意の獲得、販売の成約、から構成される。それと同時に、顧客の意向を売れ筋情報として生産にフィードバックすることも重要である。

 セールスマン(販売員)に対しては、通常、地域別・商品別など販売目標が割り当てられ、報酬の全部または一部が目標達成度に応じて支払われる。販売員の勤務態様は、外交販売や訪問販売に典型的にみられるように、顧客の態様により多様かつ不規則になるから、セールスマン管理(販売員管理)と販売員の自己統制が重要になる。近年、商品の内容が複雑多岐になり、顧客側も高い知識をもつようになったため、単純に販売技能に優れているだけではなく、相当程度の専門的な商品知識を習得し、顧客に技術的指導を行いうる資質が求められる。このような条件がとくに高度なところでは、セールス・エンジニアが必要になる。以上の諸点は、販売員の教育訓練がきわめて重要であることを示している。これからのセールスマンは、単なる販売術に頼るのではなく、顧客に科学的理解を与えるとともに、製品生産者に対する信頼感を形成しうる能力をもった専門家であることが要求される。

[森本三男]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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