日本大百科全書(ニッポニカ) 「クレプシュ」の意味・わかりやすい解説
クレプシュ
くれぷしゅ
Rudolf Friedrich Alfred Clebsch
(1833―1872)
ドイツの数学者。ケーニヒスベルクに生まれる。17歳で同地の大学に入り、数理物理、とくに光学、流体力学を研究、1854年に学位を得た。その後ベルリンに移り、学校の教師を務め、1858年にはカールスルーエ工業大学の数理物理の教師、1863年にギーセン大学、1868年にはゲッティンゲン大学に移り、ここで死亡した。1859年には数学誌『数学年報(アナーレン)』Mathematische AnnalenをC・G・ノイマンとともに創刊。初め数理物理を、ついで偏微分方程式、解析幾何で画期的な研究を行い、有名なアーベル関数の論文を発表した。また新しい代数学と曲面論との関係について優れた見解の論文などを発表した。
[小松醇郎]