クレメンゼン還元(読み)クレメンゼンかんげん(その他表記)Clemmensen reduction

改訂新版 世界大百科事典 「クレメンゼン還元」の意味・わかりやすい解説

クレメンゼン還元 (クレメンゼンかんげん)
Clemmensen reduction

アルデヒドケトンなどのカルボニル基メチレン基(CH2)に還元する反応で,1913年にドイツのクレメンゼンE.Clemmensenが報告した。アルデヒドやケトンに亜鉛アマルガムと塩酸を作用させると炭化水素となる。脂肪族でも芳香族でも適用できるが,塩酸を用いるため,α,β-不飽和ケトンまたはアルデヒドでは重合が速く適用できない。反応条件は異なるが,同様の官能基変換を行う人名反応として,ウォルフ=キシュナー還元がある。
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関連語 友田

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クレメンゼン還元」の意味・わかりやすい解説

クレメンゼン還元
クレメンゼンかんげん
Clemmensen reduction

カルボニル化合物還元法の1つ。ケトンやアルデヒドを,亜鉛アマルガムと塩酸によって,対応する炭化水素にまで還元する方法

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