クーエ(その他表記)Coué, Émile

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クーエ」の意味・わかりやすい解説

クーエ
Coué, Émile

[生]1857.2.26. トロワ
[没]1926.7.2. ナンシー
フランスの薬剤師,自己暗示療法の創始者。 1882~1910年,トロワで薬局を営んでいたが,当時の新薬が顧客に対して,しばしば内容よりも新包装や宣伝によって強い効果を示す事実から,催眠術に興味をもち,まずナンシーの開業医で催眠術を治療に用いていた A.リエボーとナンシー大学の H.ベルネームに学んだ。やがて,患者にとって最大の条件は自己暗示で,薬物その他は自己暗示への媒介物にすぎないと考えるようになり,10年にナンシーに彼独特の暗示療法を施す治療所を建てた。「私はよくなる,毎日よくなる」あるいは「私の痛みはしずまっていく」といった言語暗示が中心であるが,その方法はイギリス,アメリカの医学界に大きな影響を与え,最近,再評価されつつある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

2022年度から実施されている高校の現行学習指導要領で必修となった科目。実社会や実生活で必要となる国語力の育成を狙いとし、「話す・聞く」「書く」「読む」の3領域で思考力や表現力を育てる。教科書作りの...

現代の国語の用語解説を読む