朝日日本歴史人物事典 「ケイズル」の解説
ケイズル
生年:生年不詳
江戸中期に来日したオランダ人馬術家。わが国で最初に西洋式の騎法を公開演技した。享保11(1726)年に来日し,同年3月1日に将軍徳川吉宗の乗馬上覧に浴し,同14年,15年,20年と前後4回にわたって実演した。『有徳院殿御実紀』には,幕府はケイズルを江戸に呼びよせて遊覧させ,また斎藤盛安や馬役富田又左衛門らの幕士にも学ばせた,と記されている。約10年間にわたって幕府と関係を持ち,オランダの馬術の紹介に努めた労として,江戸大川で花火が催された。<参考文献>今村嘉雄『十九世紀に於る日本体育の研究』
(藤堂良明)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報