ケニアントロプスプラティオプス(その他表記)Kenyanthropus platyops

改訂新版 世界大百科事典 の解説

ケニアントロプス・プラティオプス
Kenyanthropus platyops

後期鮮新世の猿人一種ケニアのトゥルカナ湖西岸地域のロメクウィLomekwiで,1998-99年にナイロビ博物館のリーキーM.G.Leakeyが発見した。ケニアは国名,アントロプスはヒト,プラティは平ら,オプスは顔の意味。年代は約330万年前。顔面を含む頭骨,歯などが残っている。模式標本はこの頭骨(KNM-WT 40000)。リーキーは,プラティオプスの顔面が平らな点で他の猿人とは異なりホモ・ルドルフェンシスと似ているので,プラティオプスは他の猿人たちとは別の系統であって,ホモ・ルドルフェンシスをへてホモ・サピエンスに続くと主張している。
猿人 →ホモ・ルドルフェンシス
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

知恵蔵 の解説

ケニアントロプス・プラティオプス

中期の猿人の一種。ケニアのトゥルカナ湖西岸地域で、ナイロビ博物館のM.リーキーが1998〜99年に発見。年代は約330万年前。顔面を含む頭骨、歯などが残っている。顔が非常に平らで、「顔の平らなケニア人」と名付けられた。リーキーは、プラティオプスの顔面の特徴は、他の猿人とは異なりホモ・ルドルフェンシスと似ているので、他の猿人とは独立してヒト属に続く系統であると主張している。

(馬場悠男 国立科学博物館人類研究部長 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android