最新 地学事典 「ケルワッサー事変」の解説
ケルワッサーじへん
ケルワッサー事変
Kellwasser event
デボン紀後期F–F境界付近で起こった生物の大量絶滅事件。名前は,この事変が起こったとされる境界層が存在する,ドイツのUpper Harz Oker ValleyにあるKellwasserkalkに由来。F-F境界付近には2層の黒色頁岩が存在し,下位をLKH(Lower KW Horizon),上位をUKH(Upper KW Horizon)と呼ぶ。この2層の黒色頁岩層は低温時の海進期に堆積したとされる。この事変で,海洋生物を中心に,科の約20%,属の約50%が絶滅した。特にUKHまでに礁の生態系は完全に壊滅した。事変の原因として,火山・マグマ活動の活発化や,地球外天体の地球への衝突等が考えられているが,確実な証拠は提示されていない。
執筆者:指田 勝男
参照項目:F-F境界
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

