最新 地学事典 「ケルート火山」の解説
ケルートかざん
ケルート火山
Kelut volcano
ジャワ島東部にある活動中の成層火山。クルー火山とも。西半に30~40kmの広大な裾野を広げ,海抜1,731m。山頂に火口湖があり,湖水は噴火のたびに短時間に放出され,ラハールを発生させて山麓に被害を与えてきた。最大被害は1586年死者約10,000人。1919年の噴火では湖水量40×106m3, 5,110人が死んだ。26年火口壁にトンネルをつくり,水量を1.8×106m3に減少させた。このため51年の噴火ではラハールは発生しなかったが,火口が70m深くなり再び貯水され,66年噴火時には20×106m3,高温のラハールが31km流下して死者210人を出した。再度トンネルが掘られ水位を低下させたため,90年噴火時は水量2.4×106m3,ラハール発生は防止されたが火砕流と降下物で死者32人が出た。山体はカルクアルカリ岩系輝石安山岩質。角閃石もときに生ずる。
執筆者:中村 一明・大島 治
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

