約1万年以内に噴火したり、現在活発に噴気を出したりしている火山。日本には111あり、世界の活火山の7%を占める。専門家らでつくる「火山噴火予知連絡会」は、今後100年程度の間に噴火する可能性や社会的影響を踏まえ、うち50火山を常時観測対象に選定。気象庁は観測のため、本庁(東京)と札幌、仙台、福岡の各管区気象台に「火山監視・警報センター」を設置している。
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出典 共同通信社 共同通信ニュース用語解説共同通信ニュース用語解説について 情報
活動的で今後も噴火のおそれがある火山のこと。活火山のほかに休火山、死火山ということばもかつては使われたが、休火山と活火山の分類があいまいであることや、死火山と思われていた雌阿寒岳(めあかんだけ)、御嶽山(おんたけさん)などが噴火した例もあり、いまはこれらのことばは使われなくなってきた。
数万年以上もある火山の寿命からみれば、人間の歴史は一瞬にすぎないため、有史時代に噴火の記録がないからといって、将来も噴火をおこさないという保障はない。世界的にも活火山の定義は明確なものはないが、最近1万年間に噴火したことのある火山の数は1500を超えると考えられている。日本では火山噴火予知連絡会(1974年設置)が1975年(昭和50)以来、活火山の定義を取り決めており、当時は「噴火の記録のある火山及び現在活発な噴気活動のある火山」を活火山とし、77火山の資料をまとめた(『日本活火山要覧』)。1991年(平成3)には定義を「過去およそ2000年以内に噴火した火山及び現在活発な噴気活動のある火山」に変更し83火山を選定した(1996年に3山追加、86火山となる)。しかし、その後、世界的な動向ともあわせ、かつ、火山学的見地から過去1万年間の噴火履歴で判断するのが適当であるとし、2003年(平成15)「概(おおむ)ね過去1万年以内に噴火した火山、及び現在活発な噴気活動のある火山」を活火山の定義とし、108火山を選定した。さらに、2011年には新たに2火山を追加、2017年には1火山を追加し、111活火山となった。選定された火山は火山学的に評価された火山活動度に基づき、A~Cの3ランクに分類されている。海底火山等、データが不足しているものは活火山と選定しているが、分類はされていない。おもな活火山は以下のとおりである。
(1)ランクA 有珠山(うすざん)(北海道)、浅間山(あさまやま)(群馬・長野)、阿蘇山(あそさん)(熊本)、桜島(鹿児島)など。
(2)ランクB 羅臼岳(らうすだけ)(北海道)、岩木山(青森)、岩手山(岩手)、蔵王山(ざおうさん)(宮城・山形)、吾妻山(あづまやま)(山形・福島)、草津白根山(群馬)、箱根山(神奈川)、富士山(山梨・静岡)、九重山(大分)、霧島山(宮崎・鹿児島)など。
(3)ランクC 大雪山(たいせつざん)(北海道)、八甲田山(青森)、燧ヶ岳(ひうちがだけ)(福島)、赤城山(群馬)、乗鞍岳(長野・岐阜)、由布岳(大分)、開聞岳(鹿児島)など。
活火山の恵みは大きいが、害も侮りがたい。気象庁は、「火山防災のために監視・観測体制の充実等が必要な火山」として火山噴火予知連絡会によって選定された50火山(2021年時点)について、大学等の研究機関や自治体・防災機関等の協力を得ながら、地震計、GNSS(衛星測位システム)観測装置、傾斜計、空振計、監視カメラ等により、活動状況を24時間体制で常時観測・監視している。
[諏訪 彰・中田節也]
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active volcano
おおむね過去1万年以内(完新世)に噴火した火山および現在活発な噴気活動がある火山。気象庁は活火山の定義を米国スミソニアン研究所の火山データベースの定義に合わせた改定を2003年に実施,新たな研究成果を踏まえての追加指定があり2022年現在活火山は北方領土や海底火山を含めて111。監視観測機器の配置や自治体の意向を踏まえた指定なので地形・地質で認識できる火山とは必ずしも一致しない。参考文献:山里平(2022) 日本の活火山,自然災害科学・防災の百科事典,丸善出版
執筆者:宇井 忠英
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報
…したがって古い地質時代の火山は火山噴火地点としての意味が強い。
【活火山,休火山,死火山】
火山を,(1)現在盛んに活動中のもの,(2)噴火の記録はあるが,現在は噴火もせず,噴気・硫気活動もないもの,(3)噴火の記録は残されてなく,現在も火山活動はないが,その形や構造から火山と認定されるものに分け,(1)を活火山active volcano,(2)を休火山dormant volcano,(3)を死火山extinct volcanoと呼ぶことがある。この分類は長いこと一般に使われていたが,便宜的なもので,休火山や死火山と考えられていたものが再び活動した例はいくつもある。…
※「活火山」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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