普及版 字通 「ゲン・ことわざ」の読み・字形・画数・意味
人名用漢字 16画
[字訓] ことわざ
[説文解字]
[字形] 形声
声符は(彦)(げん)。〔説文〕三上に「傳言なり」とあり、傳(伝)・は畳韻の訓。〔国語、越語下、注〕に「は俗の善語なり」とあり、わが国の「ことわざ」にあたる。〔常陸風土記〕に「國俗(くにぶり)の」として「波岳(つくばね)に雲(くろくも)挂(かか)り、衣袖(ころもで)漬(ひたち)の國と云ふ」のような序詞・枕詞的な語をとしているが、それはもと地霊によびかけるときの呪詞であった。〔周礼、地官、土訓〕〔周礼、地官、誦訓〕は、そのような呪詞を掌るものであったと思われるが、その「伝言」の類は残されていない。ただ〔詩〕の興(きよう)とよばれる発想のうちに、その類のものがあると考えられる。
[訓義]
1. ことわざ、地霊などにはたらきかける呪的な言語。
2. さとことば、格言的な意味をもつ俚俗の語。
3. と通じ、とむらう。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕 コトワザ・アタコト・コトツタフ・イブカル・ワザ 〔字鏡集〕 コトツトフ・ワザ・コトワザ・アタコト・イブカル・カヌ
[語系]
・・言ngianは同声。語ngiaも声近く、これらはもとみな呪的な性格をもつ語をいう。はその成語化したものとみてよい。
[熟語]
文▶・言▶・語▶
[下接語]
逸・古・世・俗・鄙・野・里・俚
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報