日本大百科全書(ニッポニカ) 「コイフナ」の意味・わかりやすい解説 コイフナこいふな / 鯉鮒 淡水魚のコイとフナの雑種に対する呼び名。この雑種は、両者の共存地域では天然に産するし、人工受精をさせると比較的容易に得られる。全形だけでなく、ひげ、側線鱗(そくせんりん)数、咽頭(いんとう)歯列数、脳下垂体の組織像など多くの点で両者の中間性を示すので、天然雑種でも容易に判別できる。とくに、ひげは1対だけであるか、左側に1~2本、右側に0~1本のいずれかである場合がほとんどである。雑種の雄はほとんどすべてが不妊であるが、まれに妊性を示すものがあり、雑種第五代までの作出に成功した実験例もある。[水野信彦] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例