日本大百科全書(ニッポニカ) 「コメノゴミムシダマシ」の意味・わかりやすい解説
コメノゴミムシダマシ
こめのごみむしだまし / 米偽歩行虫
dark mealworm
[学] Tenebrio obscurus
昆虫綱甲虫目ゴミムシダマシ科に属する昆虫。世界中に穀類とともに広がった種で、とくに穀粉、麬(ふすま)に多い害虫であるが、貯穀倉庫の穀屑(くず)などに多い。体長16ミリメートル内外。黒くて光沢がなく、長くて平たい。上ばねには浅い縦溝がある。成虫は初夏に多く、幼虫は円筒形で背面は暗褐色、2センチメートルに達する。チャイロコメノゴミムシダマシyellow mealworm/T. molitorの幼虫と同じく小鳥の餌(えさ)として利用される。後種も世界中にいるが、日本では少ない。
[中根猛彦]