コンピュータエンターテインメントレーティング機構(読み)こんぴゅーたえんたーていんめんとれーてぃんぐきこう

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

コンピュータエンターテインメントレーティング機構
こんぴゅーたえんたーていんめんとれーてぃんぐきこう

コンピュータ・ゲームソフトについて倫理水準の審査などを行う業界団体。特定非営利活動法人。英語名はComputer Entertainment Rating Organization、略称CERO(セロ)。家庭用ゲーム機と一部のパソコン、携帯電話やスマートフォン向けのゲームソフトを対象に、作品の内容や表現に関する倫理規定を策定し、作品審査や対象年齢区分を行う。従来はゲーム機メーカーが独自の基準でゲームソフトを審査していたが、ゲーム機の種類が増加するなかで、統一した審査基準が求められるようになり、2002年(平成14)に社団法人コンピュータエンターテインメント協会(CESA:Computer Entertainment Supplier's Association)の関連団体として設立され、翌2003年に特定非営利活動法人として認証された。ゲームソフトのほぼすべてがCEROの審査を受けて販売され、ゲームソフトやゲーム機メーカーの多くが会員になっている。事務所は東京都千代田区鍛冶町(かじちょう)。2024年(令和6)1月時点の会員数は212社。

 ゲームソフトの倫理審査では、性表現、暴力表現、反社会行為表現、言語・思想関連表現、不当な差別表現に関して審査が行われる。審査では、禁止された表現が含まれていないことを確認し、作品をA(全年齢対象)、B(12歳以上対象)、C(15歳以上対象)、D(17歳以上対象)、Z(18歳以上のみ対象)の5段階に年齢区分する。対象年齢区分のマークパッケージに表示される。販売時に実質的な年齢制限規制が設けられるのは、Z(18歳以上のみ対象)に区分されたソフトである。このほか、対象年齢を定めていない「教育・データベース」、体験版が該当する「規定適合」、予告などの販売促進用ソフトに表示される「審査予定」の表示がある。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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