訳語は画一主義、公式主義、順応主義など。ラテン語conformis(同じ形)が語源。いわゆる体制順応主義で、社会の伝統、慣習に唯々諾々と従うこと。道徳、宗教、社会思想において年齢がかさむにつれてこの傾向に陥りやすく、進歩主義との戦いの連続が文化、文明の軌跡をつくっている。新しい思想家はコンフォーミズムへの反逆であり、異端、アウトサイダー的指向を生む。この語はイギリスの宗教改革とかかわり、イングランド教会に順応するコンフォーミストに対し、バプティストやメソジストをノン・コンフォーミストといった。1950年代アメリカでマッカーシズムと保守主義の確執に際し、無関心な知識人をこの名でよんだ。
[船戸英夫]