さいさい
し
- 〘 形容詞シク活用 〙 ( 歴史的かなづかい未詳 ) さわさわと音がするほどである。さわさわと鳴るさまである。〔新撰字鏡(898‐901頃)〕
- [初出の実例]「光もなく黒き掻練(かいねり)の、さひさひしく張りたる一襲(ひとかさね)」(出典:源氏物語(1001‐14頃)初音)
さいさいしの補助注記
「玉衣の狭藍左謂(さゐサヰ)しづみ」〔万葉‐五〇三〕の「さゐ」や「しほさゐ(潮騒)」の「さゐ」、また「口大の尾翼鱸、佐和佐和(サワサワ)に」〔古事記‐上〕や「さわく(騒)」の「さわ」などと同源で、ざわめきを表わす擬声語からきた語と考えられる。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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