サエクルムの祭典(読み)サエクルムのさいてん(その他表記)Ludi Saeculares

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「サエクルムの祭典」の意味・わかりやすい解説

サエクルムの祭典
サエクルムのさいてん
Ludi Saeculares

サエクルム (人の寿命の最大限を意味し,100年と定められていた) の終りを記念して古代ローマで行われた国家的な競技と祭儀。シビュラ予言書によって命じられ,マルス平原で行われた。ウァレリウス・コルウスが執政官 (コンスル ) のとき,前 348年に第1回が行われたらしい。第2回は前 249年,次いで前 146年に行われたが,前 49年の開催は予定のみに終った。アウグスツス帝は前 17年に開催し,その詳しい内容が碑文から知られる。3昼夜にわたって古代の劇や,ゼウスヘラアポロンアルテミスへの祭儀が捧げられ,続く7日間現代的な劇や競技が行われた。第3日には 27人ずつの少年少女がホラチウスによる『サエクルムの歌』を歌った。以後クラウディウス1世ドミチアヌスアントニヌス・ピウス,セプチミウス・セウェルスらの諸帝も 100年ないし 110年ごとに開催した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む