ざなり(読み)ザナリ

デジタル大辞泉 「ざなり」の意味・読み・例文・類語

ざ◦なり

[連語]助動詞「ず」の連体形伝聞推定の助動詞「なり」の付いた「ざるなり」の音変化「ざんなり」の撥音無表記》打ち消して伝聞・推定する意を表す。…ないそうだ。…ないようだ。
海賊は夜あるきせ―◦なりと聞きて」〈土佐

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「ざなり」の意味・読み・例文・類語

ざ‐・なり

  1. ( 打消の助動詞「ず」の連体形「ざる」に伝聞推定の助動詞の付いた「ざるなり」の変化した「ざんなり」の撥音無表記 ) …ないようだ。…ないそうだ。
    1. [初出の実例]「多くの人の身をいたづらになしてあはざなるかぐや姫はいかばかりの女ぞと」(出典:新井本竹取(9C末‐10C初))
    2. 「人のえよみ給はざなる、童こそよみたれ」(出典:宇治拾遺物語(1221頃)一二)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android