ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説 シェルフ=ロックド・カントリーshelf-locked countries 対岸にある国の大陸棚と継続する同一の大陸棚を有する国や,他国の大陸棚と接近して相対する大陸棚を有する国で,このような地理的条件によって自国の大陸棚を拡大できない国をいう。このような例は,狭い海域に多数の国が沿岸を相対させている場合 (北海,バルト海など) や,湾内に複数の国が相対している場合 (ペルシア湾) などに生じやすい。国際法上の大陸棚は,大陸棚条約によれば,水深 200mを越えて「開発可能性」基準に従って拡大されうるし,国連海洋法条約によれば,距岸 200mを越えても「自然な延長」の原則によって拡大されうるが,いかなる国際法上の大陸棚の定義によっても,シェルフ=ロックド・カントリーは,地理的状況ゆえに,大陸棚を拡大することはできない。この意味では内陸国と同じく「地理的不利国」に該当する。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by