化学辞典 第2版 「シグマトロピー転位」の解説
シグマトロピー転位
シグマトロピーテンイ
sigmatropic rearrangement
ペリ環状反応の一種.協奏的にπ電子系が再編成される際に,一つのσ結合が開裂し,分子内の別の位置にあらたにσ結合が生成する反応をいう.開裂するσ結合と生成するσ結合をつなぐ二つの鎖に含まれる原子数をそれぞれi,jとすると,これらを用いて[i.j]シグマトロピー転位と表す.コープ転位やクライゼン転位は[3.3]シグマトロピー転位に属し,共役ジエン類の1,5-水素移動反応は[1.5]シグマトロピー転位に属する.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報