シッパル(英語表記)Sippar

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シッパル」の意味・わかりやすい解説

シッパル
Sippar

バビロニアの古代都市。現イラクのアブハッバ。バグダード南西約 32km,ユーフラテス川東岸に位置する。バビロン第1王朝の支配地であったが,前 1174年頃エラム人によって略奪,破壊を受け,アッシリアティグラト=ピレゼル1世によって取り戻され,前9世紀頃バビロニア王によって太陽神シャマシュの神殿が再建された。前6世紀アケメネス朝ペルシアのキュロス2世によって制圧された。この地から太陽神シャマシュの神殿とジッグラト,長大な長方形城壁,新バビロニア時代の多数の文書が発掘されている。ユーフラテス川をシッパル川と呼ぶ記録もある。 H.ラッサム,P.シェル,J.ヨルダンらが調査した。

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