普及版 字通 の解説
8画
[字訓] ころす・そこなう
[説文解字]
[甲骨文]
[字形] 形声
声符は爿(しょう)。〔説文〕十二下に「槍(やり)なり。它國(たこく)の臣、來りて君を弑(しい)するをと曰ふ」とあり、槍で刺殺することをいう。〔左伝、宣十八年〕「そ自ら君を(ころ)すを弑と曰ひ、外よりするをと曰ふ」とみえる。戈矛の類で殺傷することをいう。
[訓義]
1. ころす。
2. そこなう、きずつける、いためる。
3. 愴・搶と通じ、みだれる。
4. かし、くい。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕 カシ 〔字鏡集〕 ヤブル・カシ・ソコナフ
[語系]
dziang、tsiangは声義近く、(しよう)は〔説文〕十四上に「方(はうきよう)(四角い柄の穴)の斧(おの)なり」とみえる。殘(残)dzanは声近く、殺傷の意。愴・創・槍tshiangは槍を以て殺傷するもので、また声義の近い語である。それによって傷害をうけることを傷sjiangという。
[熟語]
夷▶・禍▶・害▶・虐▶・殺▶・生▶・折▶・賊▶・▶・敗▶・風▶・斃▶・戮▶
[下接語]
摧・胥・卒
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報