最新 地学事典 「シンコサイト」の解説
シンコサイト
sincosite
化学組成Ca(V4+O)2(PO4)2・4H2Oの鉱物。正方晶系,空間群未決定,格子定数a0.8895nm, c1.2727,単位格子中2分子含む。格子定数はやや異なるが,メタりん灰ウラン石と同構造である。ウラニル基を含む酸素酸塩鉱物と同構造関係にある鉱物で,ウラニル基を含まない唯一の例として有名,このことを1924年原記載者W.T.Schallerが予見し,しかもそれが実験式と産状の観察とに基づいていた,という逸話がある。草緑・オリーブ緑・褐緑色,ガラス光沢。条痕緑色。低硬度。劈開{001}に完全。一軸性負,二色性著,軸色O淡緑,E青緑,屈折率ε1.655,ω1.680。含バナジン黒色頁岩を切る脈として,あるいは石膏などとともに団塊を構成。命名は原産地ペルーのSincosにちなむ。
執筆者:加藤 昭・坂巻 幸雄
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

