知恵蔵 「ジュラシック・ワールド」の解説
ジュラシック・ワールド
第1作の「ジュラシック・パーク」は、マイケル・クライトンのSF小説を原作として、スピルバーグ監督が映画化し、1993年に公開された。遺伝子工学を用いて再生した恐竜を飼うテーマパーク「ジュラシック・パーク」が、コスタリカ沖の孤島に建設され、古生物学者らが開園目前のパークに招かれるが、システムトラブルにより恐竜が脱走し人間を襲い始める、という内容。デジタル技術を駆使して恐竜の迫力ある動きを描き出した。この第1作の米国内外を合わせた世界興行収入は、その年だけで9億ドルに達し、当時「E.T.」(82年)の持つ7億ドルの最高記録を塗り替えた。その後、続編の第2作「ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク」(97年)、第3作「ジュラシック・パーク3(ローマ数字)」(2001年)が公開され、いずれも大ヒットした。
14年ぶりとなった第4作は、第1作で計画が頓挫した島でその後、新たな経営者の下で開園した「ジュラシック・ワールド」が舞台である。大勢の客でにぎわうこのテーマパークで、遺伝子操作によって誕生した知能に優れた恐竜が脱走するという新たな危機を描いた。世界興行収入は7月末までに15億ドルを超え、「アバター」(09年)、「タイタニック」(1997年)に次ぐ史上3位につけており、既に2018年6月に続編が公開されることが発表されている。
(原田英美 ライター/2015年)
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報