スクラップ・アンド・ビルド方式（読み）すくらっぷあんどびるどほうしき（その他表記）scrap and build system

知恵蔵

スクラップ・アンド・ビルド方式

行政機関の内部組織の新設および改廃などは、年次の予算編成に合わせて総務省行政管理局の査定を受けなくてはならない。組織の膨張を防ぐために、この査定の基本原則とされているのが、スクラップ・アンド・ビルド方式である。局、課それぞれのレベルにおける組織単位数を増やさないことを基本前提としており、新設の場合には、それに相当するだけの既存組織を廃止しなくてはならない。

(新藤宗幸 千葉大学法経学部教授 ／ 2007年)

出典　(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

スクラップ・アンド・ビルド方式
スクラップ・アンド・ビルドほうしき
scrap and build

行政組織の新設に当たっては，それに相当する組織を廃止することにより，組織全体の肥大化を抑制しようとする手法。毎年，各省庁は組織や定員の増設・増員要求を総務省行政管理局に対して行なうが，査定の際に採られる基準とされている。

出典　ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

世界大百科事典（旧版）内のスクラップ・アンド・ビルド方式の言及

【スクラップ･アンド･ビルド】より

…スクラップ･アンド･ビルドは，生産設備のほか，建物(病院，住宅，ホテル等)や構造物(橋，港湾施設，発電所等)でも，古いものを廃棄し新しく建設する場合に使われることがある。　なお，行政機構の肥大化を抑制するための一方法として，機構の新設には新設部局に対応して旧来の部局を整理するというやり方がとられてきたが，この方式についても〈スクラップ･アンド･ビルド方式〉という。設備共同廃棄【下田 雅昭】。…

※「スクラップ・アンド・ビルド方式」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典｜株式会社平凡社「世界大百科事典（旧版）」