ステッフェンズ(その他表記)Joseph Lincoln Steffens

改訂新版 世界大百科事典 「ステッフェンズ」の意味・わかりやすい解説

ステッフェンズ
Joseph Lincoln Steffens
生没年:1866-1936

アメリカジャーナリストニューヨークの《イブニング・ポストEvening Post》などで記者修業をした後,1902年《マクルーアーズ・マガジンMcClure's Magazine》の編集長となり,急激に巨大化しつつあった大企業の不正,政界との癒着を徹底的に調査,暴露した。とくに市政腐敗を告発した記事〈The Shame of the Cities〉(1904)は有名である。U.B.シンクレアなどと並んで〈マックレーカーmuckraker(醜聞をかぎ回る記者)〉とあだ名された。ジョン・リードに多大の影響をあたえ,後年社会主義に希望をよせた《自伝》(1931)をのこす。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のステッフェンズの言及

【マックレーカーズ】より

…彼らは《マクルーアーズ・マガジン》をはじめとする大衆雑誌に発表することが多かった。代表的作家としては,政界の腐敗を糾弾した《都市の恥》(1904)のステッフェンズや石油トラストの不正を暴いた《スタンダード石油の歴史》(1904)のターベルIda M.Tarbellらのジャーナリストや,資本主義のゆがみを描いた《一アメリカ市民の思い出》(1905)の著者で英文学者のR.ヘリック,《ジャングル》(1906)のシンクレアらがいる。プログレッシビズム【池田 孝一】。…

※「ステッフェンズ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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