ストゥディウム・ゲネラーレ

大学事典 の解説

ストゥディウム・ゲネラーレ[羅]

中世ヨーロッパにおいて,大学を示す言葉としてウニヴェルシタスと並んで使用された用語。ウニヴェルシタスが学生教師の人的団体を示したのに対して,ストゥディウムは広く教育機関を示す言葉として使用された。ストゥディウム単体では一般の学校などを意味したが,やがてゲネラーレ(一般的,普遍的)形容詞を伴って,より高度な教育機関を意味するようになった。したがって,大学も当初はストゥディウムと表記され,のちにゲネラーレが付加されるようになった。ただ,教育機関としてのストゥディウム・ゲネラーレは人的団体としてのウニヴェルシタスを伴っていたので,15世紀以降には両者は同義的に使用された。この場合のゲネラーレ(普遍的)は,神聖ローマ皇帝ローマ教皇背景とする普遍性や,ヨーロッパのあらゆる地域から参集した学生の普遍性を意味するもので,今日の総合大学のような教授科目の総合性を意味するものではない。
著者: 児玉善仁

出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報

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