化学辞典 第2版 「スプレー法」の解説
スプレー法
スプレーホウ
spray method
電子顕微鏡試料作成法において,懸濁液を乾燥するために自然乾燥すれば十数分もかかり,乾燥器を用いても数十秒を要する.この間に濃縮とともに粒子が凝集する可能性が多いので,これを防ぐには急速に乾燥すればよいが,高温乾燥すれば支持膜の破壊を伴うことが多い.しかし,支持膜上への試料懸濁液を微細な滴として付着させるとすみやかに乾燥する.このためには試料懸濁液を適当な噴霧器で試料支持膜上に噴霧し,5~10 μm 程度の滴として付着させるとよい.この方法をスプレー法という.この方法はそのほか,粒子を適当な希釈剤で希釈して,粒子の大きさの測定や定量分析を行うことができる.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報