ずて(読み)ズテ

デジタル大辞泉 「ずて」の意味・読み・例文・類語

ず‐て

[連語]《打消しの助動詞「ず」の連用形接続助詞「て」》…(し)ないで。…(せ)ずに。上代和歌に用いられた。→[接助]
人皆の見らむ松浦の玉島を見―や我は恋ひつつ居らむ」〈・八六二〉

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精選版 日本国語大辞典 「ずて」の意味・読み・例文・類語

ず‐て

  1. ( 打消の助動詞「ず」に接続助詞「て」の付いたもの ) …ないで。中古以後は、和歌などを除いてはあまり用いられていない。
    1. [初出の実例]「たらちしの母が目美受提(みズテ)おほほしくいづち向きてか吾が別るらむ」(出典万葉集(8C後)五・八八七)
    2. 「夫、可答き方不思(おぼえ)ずて」(出典:今昔物語集(1120頃か)三)

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