改訂新版 世界大百科事典 「ソライロアサガオ」の意味・わかりやすい解説
ソライロアサガオ
Ipomoea tricolor Cav.(=I.rubro-caerulea Hook.)
セイヨウアサガオとも呼ばれる熱帯アメリカ原産のヒルガオ科の一年草。8月末から霜の降りるまでの間,美しい青一色の花を咲かせるので,日よけ棚やフェンスにはわせて観賞する。葉は無毛でハート形。葉腋(ようえき)に花柄を出して十数花をつける点が,葉腋に1花しかつけない日本のアサガオと異なる。花が青藍色のヘブンリー・ブルーHeavenly Blue,白色のパーリー・ゲートPearly Gate,青に白縞の入るフライング・ソーサーFlying Saucersなどの品種がアメリカで作出された。
5月上旬に直まきするか,小鉢に育てたものを定植する。肥料が効けば,一時に数百輪の花をつけてみごとである。暖地では採種できるが,一般には霜のために未熟となるから,鉢仕立てとして採種する。5月上旬,サツマイモの挿苗にこの実生苗を割接ぎして育てると,ソライロアサガオの花がよく咲き,降霜のころに地を掘れば大きなサツマイモができている。
執筆者:浅山 英一
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報