普及版 字通 「タイ・ほこ」の読み・字形・画数・意味
9画
[字訓] ほこ
[説文解字]
[字形] 会意
示+殳(しゆ)。殳は呪飾としての羽(うすい)をもつ形。〔説文〕三下殳部にこの字を収め、「殳なり」と訓し、示声とするが、声が異なる。殳は「(しゆ)を以て人を殊(ころ)すなり」、また六下は「軍中の士、持つの殳なり。~司馬法に曰く、を執りを從ふ」と、〔司馬法〕の佚文を引く。字条にまた「或いは(い)ふ」として、「郭市里に高く羊皮を縣けて、當(まさ)に入るべからざるして入らんと欲するるときは、暫く下して以て牛馬をかすを、と曰ふ」とあり、〔周礼、地官、司市〕に「そ市に入るときは、則ち胥(しよ)(吏)鞭度(べんたく)を執りて門を守る」というのと同じく、度とは殳をいう。羊皮を懸けることは、〔周礼、春官、大宗伯〕に「辜(ひょくこ)を以て、四方百物を祭る」というのにあたり、城市の九門に禳する儀礼をいう。は呪飾をつけた殳を以て、聖所を守る意であろう。〔周礼、注〕によると、には丈尺を施すのであるという。〔段注〕にを、咄と同じく驚かす詞と解しているが、むしろはらい清める意を含むかと思われる。
[訓義]
1. ほこ、羽飾りのあるほこ。呪杖として用いる。
2. 城門に羊皮をかける竿。はらい清めるために用いる。
3. りとどめる声。
[古辞書の訓]
〔字鏡集〕 ホコ
[熟語]
▶・殳▶・杖▶
[下接語]
戈
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報