タイヨウモルフォ(読み)たいようもるふぉ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「タイヨウモルフォ」の意味・わかりやすい解説

タイヨウモルフォ
たいようもるふぉ
[学] Morpho hecuba

昆虫綱鱗翅(りんし)目モルフォチョウ科に属するチョウ。かつてはタイヨウチョウ太陽蝶)ともよばれた。モルフォチョウ科は南アメリカ特産の大形華麗なチョウで、世界でもっとも美しいチョウの一つとしてよく知られている。はねの表は金属光沢をもつ青藍(せいらん)色を呈する種が大多数であるが、タイヨウモルフォは特異で、はねの表にオレンジ色のバンドがある。モルフォチョウのなかでは最大の種で、はねの開張は200ミリメートルを超える。南アメリカのベネズエラコロンビアブラジルなどに分布する。

白水 隆]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のタイヨウモルフォの言及

【モルフォチョウ】より

…青色の金属光沢をもつ大型種の多いことでよく知られている。 成虫の大きさは開張7cm前後のポルティス・モルフォMorpho portisから20cm以上のヘクバ・モルフォ(タイヨウモルフォ)M.hecuba(イラスト)までさまざまで,翅の面積に比べて胴の長さが極端に短いのが大きな特徴である。翅の裏面に眼状紋がよく発達している点ではジャノメチョウ科に似ており,翅脈はワモンチョウ科に近い。…

※「タイヨウモルフォ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android