日本大百科全書(ニッポニカ) 「タットバ・サングラハ」の意味・わかりやすい解説 タットバ・サングラハたっとばさんぐらはTattvasagraha 後期インド大乗仏教の論書。『真理綱要書』と訳す。シャーンタラクシタ(シャーンティラクシタ)の著作で、8世紀において問題となっていたインド哲学上のいろいろな論点を学説・学派別に整理し直し、仏教の立場から論評を加えている。ニヤーヤ学派のウッドヨータカラ、ミーマーンサー学派のクマーリラなど多数の学者を批判し、その方法はきわめて論理学的で中観(ちゅうがん)派の立場を守り、最後に仏が一切智者(いっさいちしゃ)であることを論証する。[江島惠教 2016年8月19日][参照項目] | シャーンティラクシタ 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例