タットバ・サングラハ(読み)たっとばさんぐらは(その他表記)Tattvasagraha

日本大百科全書(ニッポニカ) 「タットバ・サングラハ」の意味・わかりやすい解説

タットバ・サングラハ
たっとばさんぐらは
Tattvasagraha

後期インド大乗仏教の論書。『真理綱要書』と訳す。シャーンタラクシタシャーンティラクシタ)の著作で、8世紀において問題となっていたインド哲学上のいろいろな論点学説・学派別に整理し直し、仏教の立場から論評を加えている。ニヤーヤ学派のウッドヨータカラ、ミーマーンサー学派クマーリラなど多数の学者を批判し、その方法はきわめて論理学的で中観(ちゅうがん)派の立場を守り、最後に仏が一切智者(いっさいちしゃ)であることを論証する。

[江島惠教 2016年8月19日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ローマ法王ともいう。ラテン語 Papaの称号はカトリック教会首長としてのローマ司教 (教皇) 以外の司教らにも適用されていたが,1073年以後教皇専用となった。使徒ペテロの後継者としてキリスト自身の定...

教皇の用語解説を読む